[は、と一つ息を吐き、楽器を構える。少し腕が痛んだけれど、許容範囲、と抑え込み] ……あと、宴会向けの曲じゃないですから、そこもご了承くださいね。[もう一つ前置きを追加して。ゆっくりと紡ぎ出すのは穏やかな旋律。記憶の底に残っていたそれが、遠い昔に孤児院で教えてもらった数え歌である事は。未だに抜けない棘の痛みと共に思い出した記憶のひとつ。**]