― 王国軍野営地 ―
身代金……なぁ。
[そういや、その存在をすっかり忘れてた、なんて。
亡き兄や弟が聞いたら小言をどれだけ積まれるかわかったもんじゃない思考は取りあえず内心に埋めておきながら、持ち出される条件を聞く]
……ま、ウチから出せる最上級はそれになりますか。
とはいえ、出してね、と言われてすぐに揃えられるもんでもないんで、納期のズレや完納に時間を要する事はご容赦いただきたい。
その代わり、最高の騎馬をご用立てすると約束しますから。
[しかし、100頭って、そんな数でいいのかなー、なんて思っていたら、更に要求は続けられ。
その内容に、きょとん、と瞬いた]