―― 今日の、いつか / 第四エリア ――
[第四エリアに通じる通路を歩く後ろ姿がある。
靴音は、ひとつ、他にはだれもいない。
その表情がどのようなものであるかは、きっと、
その少し前にあったであろう、“彼女”と交わしたことば次第。
けれど、いずれにせよ確かなことは、ドロシーからの呼び出しがあったなら、
何を差し置いても、赴くのだ。]
……身の安全を守るって、言っといて。
[ゲオルグにも約束した、ガートルードにも頼んだと言われた。>>2:218>>2:263
それなのに、目を離した間にメイン・サロンで諍いに巻き込まれたと聞いた。
悔やんでも悔やみきれず、今度こそは必ずと、そう思っている。
彼女の“能力”は、きっと、人狼を探す際に重要な手掛かりとなる。
話があるというのは、やはり人狼に関することだろう
何もかも見当違いなそのようなことを考えながら、歩く足取りは、
かろうじて確かではあるが、時折ふらつく頼りないもの。]