[彼と入れ替わりだったか、出ていく前だったか。広間へと屋敷の主が現れ一人会場を移動したことを教えられた。庭園で見かけてはいたのだけれど早く用事を済ませたくて会釈すらしなかったことを思い出す。]……そう。[発したのは淡白な相槌。あの旅人にとってこれは幸運だったのか、不運だったのか、はたまた何も変わらないのか……。そんなことを一人考えていた*]