――回想:白狼館――
[>>144を聞いて母親のほうは不快感をあらわにしていた。
フォールデンケ家の掟などのラバル家が従う必要ないからだろう。
それにゾネスに家など作れば息子をとられた気分にでもなるのかもしれない。
彼自身はそんな様子と女性にそこまで言わせてしまったという引け目があったのだろう。
窓の近くにいるアイリに近寄り、窓から外を眺めた]
とても素敵ですね。
私にはもったいないお話です。
今から準備をして、式をあげるなら半年後と
言ったところでしょうか。
[アイリのほうを向き、にこりと笑う。
アレクシスが言っていた印象とは大分違う女性だったが、彼は何も戸惑うことはなかったみたいだ]
それまでに王都の屋敷は二人で
住めるような形にしておきましょう。
西の田舎にも年に1度は一緒に
来ていただけると嬉しいです。
[彼はアイリに手を差し出した。
この手が握られれば、二人は晴れて婚約者となっただろう。
彼の想いはわからないけれど、アレクシスの言って賢明という言葉が浮かんだ*]