ー目が覚めた後ー
上司……年からして多分そうかね
クレメンスって言ってた……あーいや、申し訳なく思わないでいいさ
しかし非常事態か……
そして避難も出来なくなってる、と
とりあえずメイン・サロン行きゃいいのは分かった
場所は……ずっと変わってないなら一応分かる
怪我とかも別にないから
えーっと……警備員さんは俺放置して他見に行ってくれて問題ないぜ?
[”マリア”と、聞こえてしまっていたらしいその名を口にされた時だけバツが悪そうな顔をしてしまったが>>114
それ以外は至って落ち着いた素振りで話を聞き、理解した。
非常事態だと聞かされても落ち着いているのは、男に寄生しているものが目を覚ました理由がその非常事態なのだと納得したから。
そんな男の姿にもしかしたら不信感や違和感を持たれたかもしれないが、今の男はそこまで気が回らないようだ。
なにせ、若い警備員の名前を聞くのを忘れているぐらいなのだから。]