人狼物語−薔薇の下国

407 ルー・ガルー戦記 9 〜ラモーラル辺境戦


老将 チャールズ

― クリーク砦 ―

[仰ぐ旗違えど───>>193、と。
過ぎった思いは恐らくは、そう変わりなかっただろう。

或いは出会い方さえ違ったなら、
親しき友とも呼べたのやも知れぬ、と。
思うのは切っ先の心地良い迷いのなさに。


───ぶん!と薙いだ穂先が、将の左腿を抉った。
肉を裂く手応えが柄から伝わる。

勢いついた槍を引き戻す動作は常よりもやや手間取った。
それは向こうも変わらぬらしい、男二人は軽くよろめくように地を踏みしめながら、それでも倒れず対峙する。]


 ( だが 譲りは、すまい。)


[互いにだ。相手もそれを知るゆえだろう、言葉はない。
ただ一瞬一瞬、交わす刃に己が誇りと命を打ち込む。]

(218) 2016/02/18(Thu) 03:41:44

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