― 学校跡地付近、公国側橋前 ―[翌朝、馬上の人となって、士官学校跡地へ向かう。シロウが心配していたように、大公や王太子暗殺の真相を知ったことによる動揺はない。心配されていると知ったら、食ってかかっていたことだろう。無論、敵の司令官に対することの動揺もない。却って、リエヴルが関わっていたことを知ってやりやすくなったくらいだった。騎馬隊、および歩兵隊のほかに、まわりを固めるのはラウツェニング家の親衛隊。その全員がラウツェニング家の紋章入りの、銃と剣を装備していた]