『あたしたちが騎士団を信じなくて、どうするのよ!
ずっと護ってくれてた騎士団より、いきなり出てきたどこの誰かもわからない人の言葉を信じるなんて、どうかしてる!
ここは、騎士団の皆が帰る場所、ここを護るのが、あたしたちの務めでしょう!?
……違うの!?』
[訴えかける声はざわめきを呼び、その内には少しずつ、同意の声も混ざり始める。
騒動の発端となった男たちも顔を見合わせ、やがて、どちらからともなく謝罪を紡いで。
混乱に飲まれる者が生じる一方、流されぬ意志もまた、そこには確りと残されていた。**]