─ コリルス 詰所外 ─
[短く息を吐いて、背を詰所の壁へと預ける。
両腕を組みながら思案するのは、コリルスへと集まった人材について]
[元々この街に住んでいたレトとシュテルンは商家の人間。
アイヒェ家・レーゲンシャウアー家共に幾度か交易に於いて関わったことがある家柄で。
特にレーゲンシャウアー家は父方の遠縁であるため、父は何かと贔屓にしていたようだった。
私も兄に代わり表舞台に立つようになってから、父についてレーゲンシャウアー家を幾度か訪れたことがある。
とは言え、父について仕事として訪れて居たため、シュテルンと顔を合わせることは然程多くは無かったが]