― ツィーア下層〜中層 ―[殺意に満ちた珠は、上に飛び乗った天使の足の下で転がる>>207] 『なんと』[回廊の天井で魔導の光が煌めき走った。球体は見事なバランス感覚の操者を乗せて曲がりくねった道を駆け抜け、回廊をループさせていた結界具を弾き跳ばし、階段を駆け上り。そのまま猛然とした勢いで突き当たりの壁へ大激突――する瞬間にパッと消えた] 『私を壊すなというのに』[楽しげな光を灯らせながら、ツィーアは不条理なことを呟いた]