[ やがて話が変わって、
怪しい人間の心当たりの件になれば、
疑わしい三人の名前をそれぞれ挙げてから、
どう思うかを彼女に尋ねてみれば。
クレメンス――"おじさん"の知り合いだと聞いていた
ツェーザルという男の名前を聞けたのだったか。>>183 ]
…そう。今まで、彼をほうっておいたのは
ほかならぬおじさんが彼を知り合いだと言ったと聞いたからさ。
でもどうだい?
行方不明にも近い形で姿は見えないし、
どこで何をしているのかもわからないし…
それに、君が言う"緊急事態の原因を気にしない態度"だ。
[ 彼女の意見を肯定する形で、
船員ではない彼なら疑わせやすいだろうとも
学者の脳のどこかは判断していた疑わしい点を述べた。 ]
[ ――――彼女に通信が入ったのは、
その、すぐ後のことだっただろうか。>>197 ]