[ハダリーの話を語るシメオンに>>186、うんうんと頷き、時折口を挟みながら、こちらのことを伝える。
カーク、ダーフィト双方の見解を聞きながら会話は進んでいった。
「それは、立派なハッキングってことだろ」と、憤りを声に乗せるダーフィトに口を開く。>>195]
ハッキング、したんでしょうね。
……その問いには、答えてくれませんでしたが……。
[そう伝え、目を伏せた。
「ハダリーが出て行った」という言葉が出たときにはもう、盛大に顔を顰め舌打ちをしたものだから>>196。
内心、ごめんな、と謝る
ダーフィトがここに居れば、要注意人物を易々と単独行動させたりしなかっただろう。
以前の口ぶりから、ますます疑念を積もらせているダーフィトを、論破できる材料は持ち合わせていなかった。
なんなら、むしろ……自分も……。]