―霊王の領域―[>>209自分でいいのか、と問えば、すぐさま応えが返ってくる。想う相手に想われる。これ程の幸福はあるだろうか。]こちらこそ。[>>210はにかんだ笑みを浮かべたまま、感謝の言葉に応じる。取られた手は彼にそっと預け。]──……はい。[>>211彼が紡ぐのは、騎竜師として努め、後顧の憂いをなくした暁には迎えに来る、との誓い。それは婚約の時に紡ぐ言葉とは異なるが、>>212手の甲に触れる柔らかな感触に胸がいっぱいになり、>>213囁かれる言葉に頬の熱が増した。]