― 第二艦隊/戦場南側 ―[彼我の距離が近づくにつれ、相手の陣形が見えてくる。逆V字型の攻撃陣だと知れれば、呆れたように息を吐いた。] 弓形陣、ですか? あなたもずいぶんと古風で挑発的な陣形を使ってきますね、 ───タクマ・ナギ。 [呟いた名は、ファミルの死とともに伝えられたものだ。確証はないが、確信はしている。彼が、あの中のどこかにいると。]