― 中庭・本部近辺 ―
[上空の仔竜の周囲で高まる力。
それが何であるかを覚るのは早い。
速いが故に悩ましくもあるのだが]
……まさかとは、思う、けれど……。
[先に盟約精霊が漏らした言葉と、高められる力と。
そして、自身の状態を合わせて考えると、一つの答えが見えては来る。
その予測に思わず声を漏らした直後、本部にいた教官から声をかけられた。
聞けば、本部に対し仔竜の保護願いが申請された>>139との事で]
ああ……はい、シエルの居場所はちゃんと把握しています。
それと……今は、このまま、様子を見させてください。
今、干渉をすると多分、逆に危険ですので。
[仔竜が何をしようとしているのか、その予想が正しければ、中途半端な手出しは危険になる。
……もっとも、正しかったら正しかったで色々と厄介ではあるのだが。
今は、見守ってほしいと願い、空を見上げた。*]