人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


領主 ファミル

[手紙の内容は端的に纏めれば、娘のファミルとの縁談の打診だ。「何も独り身でいなくとも」だの「どうか後継者を」だの、請うような言葉が並ぶ。]

 父はどうすれば貴方が頷いてくれるだろうか、と
 文面で随分と悩んでいました。

[ファミルから数えれば先々代当主にあたるファミルの父が、ゲオルグ・ヒューペンターその人にこのような打診の手紙を出すのは、これがはじめてでもない。
 父が若い時分には、叔父に領地を任せ、海軍に所属していたというのもあるのだろう。各地に向かうゲオルグ・ヒューベンタールの活躍を、まさに英雄譚でも聞くように楽しみにしている人だった。]

 できればお話を、と思うのですが。
 ……
 場所を変えましょうか。

[その場で開封されるかに関わらず、ファミルは人通りへ一度視線を走らせて、フードを被りなおした。先導するのは、アンディーヴ家がカリコル島に持つ別荘に向けてだった。]

(217) 2015/11/03(Tue) 21:17:15

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby