―現在/ 回想・了―
[子どもの頃のあれそれは、気のせいだったと思おうか、
うん、そうしようとかと、宿では接しようとしているものの。
ただ、一度離れた村に戻り、
月日と共に、彼の身体のことを悟るのにつれて。
みにぺた君(命名者に色々疑問)を腕に抱く姿が、
不覚にも可愛いと、殴られてもおかしくなさそうな
思考を思ったことが無いわけでもなく。
だからこそ、撫でやすい位置にある頭と、
細いままの身体に、ふと、彼の内心を想うこともある]
[いずれにしても、一つだけ確かなのは――…。
レジーナとオズワルドの結婚式が。
数日後の悲劇とそれに続く日々など何も知らず、
ただ、ふわふわのドレスを着て、二人の幸せを心から願って、
一生懸命にお花を降らせたあの日が。
自分の人生でも、一番幸せな日だった、ということだけ*]