― 出立・カトワールへ ―
[2通の新書を受け取れば、男は魔術師と共に転移術にて目的の場所へ向かう。]
[転移術の最中の奇妙な感覚 ―それは錯覚かもしれないが― がどうにも落ち着かない。とはいえ馬で乗り込むわけにもいかないから仕方ないとはわかっているのだが。]
……着いた、か。
[見回すも、魔物の姿はひとまずは見当たらない。
男はこわばってた身体をほぐすように大きく息を吐き、いつでも抜ける様にとサーベルの柄に手を掛ける。]
さて、目当ての人は何処やら?
[叶うなら、エトヴァルトも連れ帰りたいものだ、と思いながら男は慎重に町中を往く。]