……次に試練に挑む面々には、気を整えてから、声を送るか。その時は頼むよ、風乙女。[周囲を巡る風に呼びかけた後、神子は大きく息を吐き。それから、ゆっくりと杖を動かし、小さな光の輪を作る。奥の院、と呼ばれる不可侵領域への門──それは、通る事が許された者にのみ、見るが叶うもの。作り出したそれに神子はそ、と手を触れて、儀式の間から再び姿を消した。*]