[己の身を後回しとしてしまうのは癖のようなもの。左腕で受け止めた見覚えのない剣を無造作に引き抜けば止め処なく赤が溢れシーツを赤く染めた。] あの修道騎士のものではないか。[見覚えなき剣を利き手に持ち、のろと立ち上がる。] 此処も安全ではないらしい。 シメオン殿も、別の場所に避難した方が良い。 ――、見舞いに来てくれて、ありがとう。