お前たちも力を貸しておやり。
まずは……この子が住む家だ。
[老婆が言うと精霊が動き出す。
ノームが森の木々からその身を借り、ドワーフが木々を組立て小屋を作る。精霊が水を呼びそこには瞬く間に小さいながらも住みやすい小屋が出来上がる。]
ああ、お膳立てはしてやるけど、
生活するために自分でやらなきゃならん事は自分でやるんだよ。
食事もだ、自分で何か獲ってきな。
なに、材料ならいくらでもここにはあるからね。
それから薪を切る時はこれを、
水をくむにはこれを使いな。
[そう言い何処かから取り出し渡したのは、刃のこぼれ錆びついた斧と、穴のあいた桶。どちらも使うには難しい物ばかり。]