― ツィーア上層・広間 ―[落ちた先は広い空間。絨毯のようなものが敷かれ、歪な装飾で飾られたそこは広間というに相応しい場所だったが、今は壁のどこにも扉らしきものがなかった] …、[タン、と軽い音を立てて人形も着地する。起き上がる男との距離は大股で5歩。騎士、という単語に瞬いた。 紫毒族ゴブリンの戦闘記憶の方が闘い易ければそれを選んでいただろう。大剣の構えは、レオヴィル騎兵のそれを参照したもの] 名は[瞼を半ばまで閉ざし、間を置く。伏せた銀の睫毛が頬へ影を作った]