[ しばらくして医務室を出たならば、
道中しばらくは"おじさん"の話をしていた。
向こうは学者嫌い、自分は"おじさん"嫌い。
馬が合わずに出会った時から喧嘩ばかりしていると。
カレルの苦笑>>179は一体何が由来だったやら、
学者は都合よく見て見ぬふりをした。 ]
あのおじさんとは顔を突き合わせればお互い嫌味ばかりさ。
そりが合わない…んだろうね。僕も、あっちも。
でもさ、一応あのおじさんは、
僕も含めて乗客を守るって気はあるみたいだから、
全部が終わったら酒くらいは奢ってやろうかってね。
どれだけ飲むのかは知らないし、安いので、と言ったけど。
[ "嫌い"と公言しているにも関わらず、
"おじさん"のこととなれば学者の口はよく回る。
自覚はしていないが、やる時はやる人間だろうと、
心の底では信頼にも似た気持ちを寄せていたかから。 ]