[ 一度完全に妖魔に堕ちたレトとは異なり、瘴気の中でも自我を失う前だった冬花は、幸いにして地に在る間に浄化を終え、そのまま、天に連れ帰ることができたのだった ]天に連れ戻った時には、詐欺にでもあったかというような騒ぎだったが...[ くす、と笑み零した、その時の事は、ローズマリーも女官長から聞いてはいただろうか? ]仙花の吉兆、天地に遍く在れば良いな。[ しみじみと、妻に向けて落とした言の葉は、その後の祭事の折、天星仙花に向けた祝詞にも同じ心として込められた* ]