― 王宮・門前 ―
[こちらに目を向けた監査局長が、一瞬だけ動きを止めたように見えた。>>198
その所為は、彼の一挙一動を見守っていた自分くらいしか気付かないだろう。
こちらの合図に気付いたのだろうか。
監査局長の制止>>201の後で、総督の勇ましい声が続く。>>209>>210>>211
聞く者によっては、身を奮い立たせるような内容か。
わたしは総督の背後に控えながら、その時を待った。
やがて手は振り下ろされる。>>211
号令が轟くや否や、それに被さるように、
────、辺りに一発の銃声が響いた。]