[散歩の程好い疲労感と、柚子胡椒の辛さが食欲を刺激してくれて、ロールキャベツはあっという間に完食をしてしまう。]
ごっそうさまどした。
[両手を合わせて挨拶を終えたら、熱燗からぬる燗となった酒に手を伸ばし、徳利に酒を注ぎ、静かに傾け人肌位のぬるめの酒を喉へと流し込んで。
ふぅ、と身体の力を抜くように息を吐いたら、白鯨の話>>205が耳に飛び込んで来た。
視線だけその話をする方へ向ければ、煙管をくわえ、煙を肺に溜める様に吸い込んで。
次に吐き出したら、そこには大きな白い鯨が多くの船をくわえ煙で出来た海へと消えていく。
完全に鯨が沈んだそこは、始めからなにも無かった様に、煙は空気に溶け込み消えていた。]