[再び、家主>>170が外へと姿を見せたのは。
玄関先の雪を綺麗に片付け、家の周囲の屋根より落とした雪の山を簡単に片付けた頃か。]
気にしなくていいのに。
……いつもありがとう、頂きます。
[おすそ分けとして渡される、布で包まれた鹿肉とドライアプリコットの瓶を受け取る。
引き篭もりがちな冬だけの住人を何かと気にかけ、手伝おうとするたびに渡されるお礼を最初の内こそ断っていた。
けれど、結局いつも自分が引いて受け取る事になるので、今では素直に受け取る事にしている。]
今度、お返しに林檎のコンポート持ってきますね。
[そこからお返し合戦に発展するのも、ここ数年のいつもの事だった。]