─ 海精軍拠点:翌日夜・天幕 ─
[身に纏わせた暴風が天幕を壊さぬよう、足を外へと踏み出す。
騒動に気付いた者が駆けてくるのを確認しながら、わざと大きな声で中にいる二人に向け声を投げ]
えーと。又従妹、だったっけ?
あんたの勘違いを利用して悪かったわ。
でもあんたがあたしをそいつと間違えてくれたおかげで丁重に扱ってもらえたことは、本当感謝してる。
手当てまでしてもらえるなんて思ってなかったもの。
でも、流石に休戦も明けたことだしそろそろ帰らせてもらうわ。
そっちもいい加減食い扶持は減った方がいいでしょ?
ってことで、これは返してもらうわ。
[手にもったままだった通信具を軽く振ってから、身につけて]