止まらない、曲がらない、進んでいく…か。
確かに、せーじくんはそんな風だね。
爽やかで真っ直ぐな気質だってことが、
あの子の行動にも言葉にも溢れてる。
[『星司と性質が合わない』と零すアイルリート。
その意味合いが否定的なものでないこと、
意図が伝わっていると示すように、ひとつ頷いてみせて]
何者にも囚われず吹き抜ける自由な在り方と、
君は、逆、だと?
でもそれは、悪いことじゃないよ。
『君』が自然にそう在るのなら、それは正しいことで……
[そこまで言葉を紡いだところで、声を切る。
アイルリートが隠した言葉、その先。>>55
途切れた音の中に滲むウェルシュカーディへの思いと、彼の心の一端が垣間見えたような気がして、暫く彼の横顔へと思案げな視線を据えていた。]