それにほら、あん時の事故の負傷ならとっくに回復しているし、リハビリも兼ねて、ずっと基礎体力作りと、トレーニングは欠かさず重ねてきたからな。[だから大丈夫さ。と、笑って利き腕の拳をグッと上げる。こんなことがあるということは全く予期していなかった。が、かつて海に沈んだ友人を力づくで止めれていれば、彼を失わずに済んだのではないかと思うと、二度と大切なモノを失わない為にも、鍛錬を怠ることはなかった。]