― ハールト近郊南 ―
!!
[唐突に騎兵達の居る地面が揺れ、隆起を始める>>207]
…不意打ちはあちらの十八番だったね。
[王子の宣が終わるを前後して起きたそれに、男は忌々しげに吐き捨てた。
騎兵らへの援護は間に合わない。
それならば、と男は右腕を振り上げ]
降り注げ 拒絶の念
鋭利たる氷塊 地に降りて迫る者を阻まん!
[呪が成ると同時、振り上げた右腕を左下へと振り下ろした。
敵オーク部隊の頭上に出現した人間程の大きさの氷錐が足元目掛け降り注ぐ。
交差するように突き刺さるそれは、何体かのオークの進路を阻まんと聳え立った]