―→宿屋―
[ノックをしても返事は無かった。どうやら出掛けてしまっているらしかった。
あの人は言っていた。わたしたちはね赤い聲が聞こえるの。同胞達には赤い世界が見えるのよ、と。
(>>1:199) 近頃寝付きが悪い。視界が段々赤くなっていく。と言っていたのは―、いつもパンを買っていってくれているエルナはまさか…なんて嫌な想像が頭をよぎる。
頭を振って他の知人のもとへと向った。その途中で早くも村人達が羊が食い殺された話しをしていた。
そうして暫く街を周った後に。既にヨアヒムが皆に報告している筈だが友人達が集まっているかもしれないと思って宿屋に行く事にした。皆の顔を見て安心したかった。**]