人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


読書家 レト

 兎、ってなんだ……よ

[やけになって、そのまま湯で顔を洗う。
張り付いた前髪を後ろに撫ぜれば、より赤い瞳が見えやすくなるか。
広い場所で一人耽っていたことに、恥じらいを感じるでもなく]

 これは……
 いや、それにあんただって

[浴槽の縁に手をかけ、少しだけ身を乗り出した。
ギィの瞳も、少し赤く見える。
この男が泣いたとは、レトには到底思えなかった]

 ――…髪

[ぬれた赤い髪が流れる様に
見惚れた一瞬。
赤に狂った時を思い出させるようで、思い切り顔を*背けた*]

(214) 2013/10/02(Wed) 10:01:20

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