― 神域への門 ―……とは言いましたが……[暴走しているらしき黒狼たちを前に、浮かべたのは困り顔だった]狼の姿をして、精霊に近い存在をぶん殴れとは……気が引けますねぇ……[はいそうですかとすぐに動けないでいるのは、狼は大事にすべき、という思想故――要するに宗教上の理由というものだ。かと言って何もしないという選択肢は勿論ない]