武運を。
―――持ってけ!
[挙げた手を何度か動かし、投げるぞ、というのを素振りで伝え、
チャールズに渡したもの>>204と同じ薬缶を彼女目掛けて投げた。コントロールはお手のものだ、薬缶は放物線を描いて飛んでゆく。
平原や森で採れた自然の産物はそこに住まう人々との大事な繋がりであり、だからお守りにしていたのだと、察するか、チャールズに聞くか、…特に知らずとも良いけれど。
丁度眼前の隊列が動き出し視界が紛れてしまい、無事に届いたかまでは確認出来なかったが、大丈夫だろうと背を向けた。
此方は此方、仲間は仲間で、
それぞれに戦線に加わり、後は武運を祈るのみである。**]