―花ノ湯前―
[着替えもすっかり終わって、彼>>190の腕の中 わがもの顔で脚をゆらします。
せく気持ちはありますが、食べ物であんまりはしゃぐというのも、淑女にはふさわしくありません。
今だけは、彼をせかすのはやめておきましょう。
……今となっては、手遅れかもしれませんが]
プリン!!
……あ、いえ。
…………プリンあじは、あります か?
[彼の前だけであればいざしらず。
売店の店員さんもいるというのに、思わず大きくなってしまった声には、こほんと咳ばらいをひとつ。
きょろりとあたりを見まわすのは、他の誰かに聞かれていないかというきまずさ故]