…ステファン。[あれからすぐに、病院へと彼を見舞った。やはりあの日も同じく名前を呼んだ。目を瞑る彼の白い額に、金の髪が落ちかかっている。息はあるのに瞳が開くことはなく、明るい声が響くこともないままに]これを。[そして今。前線に赴こうという男が彼を見舞い、枕辺に古びたカードを置いた。何の変哲もない代物だ。けれど男には大切なもの]