[――――後年。姫王となったシルキーは、時折余暇と称してドルマール神殿に赴いた。湖畔の花畑に築かれた小さな墓標の傍に、ひとり、腰を下ろして] ゆめみしは きみのえがお ……[故郷を想う民謡などを、愛《かな》しげに口ずさんだという――…*]