[多少危うげな足取りで、ソマリがリエヴルを担いで戻ってくる。慌てて駆けよると、支えるようにしてリエヴルの躰を受け取る。]……わかりました。後衛に下がり、外部の部隊との合流支援に入ります。………御武運を…。[黒鹿毛の馬を引き寄せるソマリに声をかけ、リエヴルの躰を担ぎ直す。見た目には、気絶しているだけだといっても通じそうな様子であったが、触れた箇所は冷たく、徐々に柔らかさと体温が失われつつあることが実感できる。これはもう、「人」ではない。]