― 回想:緊急事態発生後 第2エリア通路 ―
[スノウちゃんとラヴィちゃんの話を聞いた後>>51、メイン・サロンへと向かおうと歩き出す。
丁度そのとき、通路の端にいた青年>>184 を発見した。
どうやら彼も逃げ遅れてしまったよう。
先ほどの亜空間転移の衝撃で腰でも打ちつけたのか、痛そうにさすっている様子をみて、思わず声を掛ける。]
逃げ遅れちゃったのね。大丈夫?
スノウちゃんと、ラヴィちゃんの話聞いたかしら……
メイン・サロンへの行き方分かる?
[緊急事態を告げた二匹>>#7は、いろんな所で逃げ遅れた乗客に伝えている筈。
しかし当然呆然としていたり、気絶していたりした可能性を鑑みて、そう尋ね……そしてふと気づいた。]
あら?もしかして……、――先生の学生さん?
ウイルス学の権威って言われてる……
[幾度が船でご一緒させて貰ったことがあるのはウイルス学権威の先生。
……まぁ、個人的な事情でもお付き合いさせてもらったけどね。
口が堅い先生だったから、こっそりと自分の実験の内容を話していて。
そのときに、幾度か写真を見せてもらった気がする。
確かこの子が優秀だと言っていた子で、じゃあ先生の次はこの子に見てもらうわと軽口を叩いた記憶もまだ新しいが……違っていたかもしれない。*]