[漸くと赤髪を見つけたのは点呼が始まる間際だった。 もしかすると、探す目線の高さが違ったのか、と苦笑する。 それほどに小さく見え、時の流れを痛感した。 我彼の間には距離もあり、傍で話す時間は取れはしないだろう。 初めての戦で高揚している血気盛んな男らの隊列を押しのければ どんなことになるか目に見えている、冗談ではない。 と、せめて気づける位置まで移動して、口を動かす。] サシャ!!![サシャが気づいたなら、片手を挙げてみせて。 久しぶり、とか、その辺りはもう、省く。]