[攻撃をすんでの差で避けたチャールズの身体が、下に沈む。剣を防ごうとしていた槍の軌跡は――。考えるより動くほうが早く、右足を下げ、それを軸にして左足も下げる。が、先ほどの猛攻で受けた矢傷が悲鳴をあげ反応が遅れた。間に合わない、鋭い穂先は左の腿を抉り血が流れだす。そのままよろけるように、1、2歩下がる。それでも膝はまだつかずに、剣を構え直す。同じ手は二度は使えない。じりと踏み込んで、次に狙うのは腹だ。直前で手首を交わし切っ先を翻し、右横から水平に薙いだ**]