[アイルリートのことは過去、親戚話の中で
ウェルシュカーディから聞いたことがあったのだが、
実際に彼と体面したのは今回の一件が初めてだった。
姻戚のため風の守護者たる血脈はこの身に流れてはいないこと、
先祖を遡ればどこかの血筋とぶつかることもないとは言えぬにしろ、
それはごくごく薄く、ゼロといって差し支えないことを彼に説明した上で]
………りーとくんは、さ。
なんだかんだ世話焼きだよね。
とーるくんのこともだけど、それだけじゃなくて。
心配してるんだ? かでぃのこと?
[ふと言葉を切り、覗き込むようにして少年の表情を伺う。
共通の縁者に対してのアイルリートの評を聞いてのこと。>>53
名前は早速縮めた上、ゆるい響きに加工されている。]