[そうして、くるりと見回す。
見知らぬ人は二人。
(とはいっても昨日ちらりと見かけはしたけども。)
あとは見知った顔ばかり。
ヤコブの作ってくれたスープ>>33があると聞けば早速温めて頂く。
冷え切っていた全身に届くような温もりが、今は非常にありがたい。
平らげたなら、昨日届けたばかりのハーブティを探し出して淹れる。
その場にいる人にも「少しは気分が落ち着くよ。」と声を掛けて振る舞った。
この状況、きっと怖いのは誰かがパニックを起こす事。
そんなのがきっかけで騒ぎになるなんて、昔住んでた町では珍しくもなかった。
ああ、もしかしたら100年前のお話だって、誰かがパニックを起こした結果惨劇が起きたのかもなんて。
そんなことを考えながら、青年は食堂の窓の外*ぼんやり眺めてた*。]
― 食堂 ―