[いっそ過剰ともいえる彼女のこのお節介焼きについて、思うところがないわけではない。
まだこの村に移り住んで日が浅い頃には言葉にもしたものだ。
――そうやって人の心配ばっかりしてさあ。
――そういうリデルはどうなの。自分の心配、してる?
とまあこんな具合である。
今となってはもうこんな言葉、口の端にも上らない。
きっと、訊くまでもない、というやつだろう。
あの時と変わらぬ態度が返ってくると信じる気持ち、その裏側で、
変わっているのを恐れる気持ちが身を潜めているのには、
気がつかない、ふりにつとめているのだけれど――]