― サクソー川/橋の北側 ―
[橋の攻防へと視線を返せば、橋の中央は惨憺たる有様である。
渡河に成功した兵からの攻撃は一定の成果を挙げている。
それは遠目にも分かる…が、橋の中央、要の一点を押さえられて突破が出来ない。
恐らくあのままでは、突き崩されるのはこちらであろう。
今ここにある兵は150ばかり、あとの150はカークに預けた。
カークへ預けた兵は、主に元砦兵や森や平原の民出身の民兵だ。
彼の機動には元正規兵より民兵の方が良く馴染む。
もう少し西に差し向けたくは思えども、目の前の軍が少数で削りきれるほど容易い相手ではないのも、また事実。
200預けるを諦め、半数とした。]