ラモーラルに棲まう女神は、靡いてくれるかな。
6年も留守にした男のことなど、
忘れてしまっているんじゃないか。
[往路にてひとり、嘯いた言葉が心を抜けてゆく。
草原の民は風に、雲に、空に祈り捧げるが、
けれど最期に己の背を強く押すものがあるとすれば、
この大地と風と、そして、]
―――っだああああああああ!
[一直線に間合いを詰めてゆく。
赤が噴き出すのも厭いはしない。
最早痛みすらなく、ただ心臓が引き絞られるだけだ。
これが最後、と、渾身の力で跳躍し、
敵将の頭上めがけて一撃を放たんとする//]