― 巨人と竜 ―[竜の背を打ち据えた攻城塔は一撃で砕け、木端とコボルトらを地面に振りまいた。巨人は無手になった手と上空にいる竜を見比べた後、ぐっと腰を落として手を地面についた。全身のばねを効かせ、巨人は蛙のように跳びあがる。竜へと手を伸ばしたそこへ、氷の刃が降り注いだ。]