[『腹黒仮面』の呼称には、笑いを堪えるのに苦心した。>>52
壁に耳あり障子に目あり、どこで聞かれるか分からない。
しー、と人差し指を口元に立てて]
…そうだね。
厳しい、人だと思うよ。
俺たちに対しても、きっと、自分自身に対しても。
此処に入った頃からそうなんだよね。
昔は今みたいじゃなく、もっとざっくばらんな話し方もしてたけど。
…それより俺としては、君と神官長に繋がりがあったことに吃驚した、かな。
[腹黒仮面ことルートヴィヒについてはそう応じる。
上司を見る度その呼称を思い出しそうで少し怖い。
鍛錬所の端、適当な椅子を勧めて腰を下ろすことにする。]